教育訓練給付金制度

教育訓練給付金制度とは

働く人の主体的な能力開発の取り組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の新しい給付制度です。一定の条件を満たす雇用保険の一般被保険者(在職者)または一般被保険者であった方(離職者)が、厚生労働大臣の指定する教育訓練を受講し、修了した場合、本人が教育訓練施設に支払った教育訓練経費の40%(支給要件期間が3年以上5年未満の者については20%)に相当する額20万円(支給要件期間が3年以上5年未満の者については10万円)を限度としてハローワーク(公共職業安定所)から支給します。

教育訓練給付金制度の概要

■支給対象者は…
教育訓練給付金の支給対象者(受給資格者)は、次の1)又は2)のいずれかに該当する方であって、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した方です。

1)雇用保険の一般被保険者
厚生労働大臣が指定した教育訓練の受講を開始した日(以下「受講開始日*」という。)において雇用保険の一般被保険者である方のうち、支給要件期間**が3年以上ある方。

2)雇用保険の一般被保険者であった方
受講開始日において一般被保険者でない方のうち、一般被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であり、かつ支給要件期間が3年以上ある方。
(注)一般被保険者の方は、65歳の誕生日の前日に一般被保険者でなくなり高年齢継続被保険者として資格が切り替わることに御留意下さい。このため、受講開始日が66歳の誕生日の前日以降にある場合は支給対象になりません。



*〈受講開始日とは・・・〉
■受講開始日とは、通学制の場合は教育訓練の所定の開講日(必ずしも本人の出席第1日目とならないことがあります。)、通信制の場合は教材等の発送日で あって、いずれも教育訓練施設の長が証明する日であり、厚生労働大臣指定期間内であることが必要です。
■受給資格の可否を決定する重要な日付ですので、十分注意を払い、受講の申込みは余裕をもって行ってください。

**〈支給要件期間とは・・・〉
■支給要件期間とは、受講開始日までの間に同一の事業主の適用事業に引き続いて被保険者(一般被保険者又は短期雇用特例被保険者)として雇用された期間をいいます。
■また、その被保険者資格を取得する前に、他の事業所等に雇用されるなどで被保険者であったことがあり、被保険者資格の空白期間が1年以内の場合は、その被保険者であった期間も通算します。

■また、過去に教育訓練給付金を受給したことがある場合、その時の受講開始日より前の被保険者であった期間は通算しません。このため、過去の受講開始日以 降の支給要件期間が3年以上とならないと、新たな資格が得られないことになります。また、このことから、同時に複数の教育訓練講座について支給申請を行う ことはできません。


■支給額は…
厚 生労働大臣が指定した教育訓練を受けて修了した場合、その受講のために受講者本人が教育訓練施設に対して支払った教育訓練経費***の40%に相当する額 が、20万円を超える場合の支給額は20万円とし、20,003円未満の指定講座を受講された場合は教育訓練給付金は支給されません。(支給要件期間が3 年以上5年未満の場合、教育訓練経費の20%に相当する額が、10万円を超える場合の支給額は10万円とし、40,005円未満の指定講座を受講された場 合は教育訓練給付金は支給されません。)教育訓練経費の40%に相当する額が、20万円を超える場合は20万円を限度として支給されます。

***〈教育訓練経費とは・・・〉
■教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練経費とは、教育訓練の受講に必要な入学料及び受講料です。
■受講料には、受講費のほか、受講に必要な教科書代等を含みますが、検定試験受験料、補助教材費、補講費、交通費及びパソコン等の器材等は含まれません。 また、クレジット会社に対する手数料、支給申請時点での未納の額(クレジット会社を介して教育訓練経費を支払う契約が成立している場合を除く。)も教育訓 練経費に含まれません。
■各種割引制度等が適用された場合は、割引等の後の額が教育訓練経費となります。

至急申請手続き

教育訓練給付金の支給を受けようとする場合、次のような支給申請手続が必要です。

■ 申請者と申請先は・・・ 
 教育訓練給付金の支給申請手続は、教育訓練を受講した本人が受講修了後、本人の住所を管轄するハローワークに対して、下記の書類を提出することによって行います。

 
原則、本人が直接窓口に書類を持参し申請しなければなりません。やむを得ない理由により1ヶ月以内に申請を行うことができない方は、証明書を添付することにより、代理人(理由・間柄を記載した委任状添付)・郵送による申請が認められます。


■ 提出書類は・・・

(1) 教育訓練給付金支給申請書
教育訓練の受講修了後、教育訓練施設が用紙を配布します。

(2) 教育訓練修了証明書

教育訓練施設の長が、その施設の修了認定基準に基づいて、受講者の教育訓練修了を認定した場合に発行します。

(3) 領収書

教 育訓練施設の長が、受講者本人が支払った教育訓練経費について発行します。なお、クレジットカード等による支払いの場合は、クレジット契約証明書(又は必 要事項が付記されたクレジット伝票)が発行されます。受領した場合は、支給申請時に添付できるよう、なくさずに保管しておいて下さい。
(4) 本人・住所確認書類

申 請者の本人確認と住所確認を行うための、官公署が発行する証明書です。具体的には、運転免許証、国民健康保険被保険者証、雇用保険受給資格者証、住民票の 写し、印鑑証明書のいずれかです(コピー不可)。郵送申請の場合は、事故防止のため住民票の写し、印鑑証明書のいずれか(コピー不可)に限ります。
(5) 雇用保険被保険者証
雇用保険受給資格者証でも可能です。コピーでも可能です。
委任状〔代理人による提出の場合に必要です。〕

■ 申請の時期は・・・
 教育訓練の受講修了日の翌日から起算して1ヶ月以内に支給申請手続を行って下さい。これを過ぎると申請が受付けられません。
(注) 虚偽の届出、他人名義での支給申請等の不正な行為により教育訓練給付を受けた場合は返還命令の対象となり、又は受けようとした場合は不支給となるととも に、それと同額以下の額の納付命令を受けることになりますので、適正な手続を行って下さい。

支給要件紹介

■ 支給要件照会とは・・・
 教育訓練給付金の支給申請に先立ち、受講開始(予定)日現在における、教育訓練給付金の受給資格の有無と、さらに、受講を希望する教育訓練講座が教育訓練給付制度の厚生労働大臣の指定を受けているかどうかについて、希望に応じて、ハローワークに照会することができます。
 受講開始(予定)日現在で、一般被保険者資格の喪失日から1年以内かどうか、支給要件期間が3年以上あるかどうか明らかでない方は、この照会によってあらかじめ確認しておくことをお勧めします。


■ 支給要件照会の方法は・・・
 ハ ローワーク又は教育訓練施設で配付する、「教育訓練給付金支給要件照会票」用紙に必要事項を記入し、本人来所、代理人、郵送のいずれかの方法によって、本 人の住所を管轄するハローワークに提出して下さい。その際、本人・住所の確認できる書類(支給申請手続の場合の「(4)本人・住所確認書類」と同じ。ただ し、いずれもコピー可。)を添付してください。代理人の場合は、さらに委任状が必要です。また、電話による照会はトラブルのもとになるおそれがありますの で行いません。
 照会結果は、「教育訓練給付金支給要件回答書」によってお知らせします。


■ 注意して下さい!
 支給要件照会を行った場合であっても、教育訓練給付金の支給を受けるためには、改めて支給申請を行うことが必要です。また、支給要件照会を行わなくても支給申請は可能です。
 また、支給要件照会を行った際の受講開始(予定)日と実際の受講開始日が異なったり、受講開始(予定)日を将来の日付で照会した後に、離職等によって被 保険者資格に変動がある場合は、照会結果の内容のとおりとならない場合がありますので十分注意して下さい。
※雇用保険基本手当受給者の方は注意して下さい!

 失業の認定日は、教育訓練講座(昼間の通学制の場合等)の受講日と重なった場合でも、他の日に変更されませんので御注意下さい。

詳しくは最寄りのハローワークにお問い合わせください。
※厚生労働省・都道府県労働局・公共職業安定所(ハローワーク)
「教育訓練給付の支給申請手続きについて」より